近年、EC市場の活況に比例して、需要が増加している物流業界。物流は今や、モノを運ぶだけの業界ではありません。新しいビジネスモデルである「3PL」の実現や、サプライチェーンに対応する業者も増え、急速に進化・発展しています。

社会のインフラとして、また、さまざまなビジネスの基盤として成長著しい物流業界へ就職を希望する方も増えてきました。

しかしその一方で「仕事内容がわからない」「やりがいは?」「どのような職種がある?」といった疑問を抱える方も多いでしょう。

そこで、本記事では、物流業界への就職を目指す就活生や転職者向けに、物流の仕事内容を詳しく紹介し、やりがいや必要スキルなども解説していきます。

物流業界の仕事内容

物流業界の仕事は多岐にわたります。同じ物流業界にいても、全く異なる業務をしていることが珍しくない業界です。

例えば、物流の現場(倉庫管理・運搬業務など)にいる人と物流会社のバックオフィス業務(人事・経理・総務など)を行う人では、仕事内容が大きく異なります。

しかし、それぞれが役割を全うすることで、円滑な物流機能が保たれていることに違いはありません。

この項では、物流業界の主な仕事を①営業部門、②バックオフィス業務、③物流倉庫の3つに分けて解説します。

営業部門

物流の営業部門では、新規顧客向けの営業、顧客拡大のためのリード(見込み客)開発が主な業務です。顧客が抱える物流課題を理解しサプライチェーン実現のため最適な改革プランを企画・提案する職種です。

例えば、近年急激に成長を遂げている多くのEC企業では、物流業務が逼迫し、コア業務に支障をきたしている状態です。とはいえ、多くが中小企業のため物流倉庫を整備することが難しく、大きな課題となっています。

このような企業へ、自社物流施設を活用した委託業務を提案するのが営業部門です。抱えている課題は企業により異なるため、広い視野であらゆる状況を的確に把握することが求められます。

バックオフィス業務(経理・人事・総務など)

バックオフィス業務とは、ご存知のとおり多くの会社に共通して存在する部署のことです。総称して管理部門と呼ばれています。

* 経理:日々の帳簿付けや決算業務など会社のお金に関わる業務
* 人事:社員の採用や入退社の手続きなど人に関する業務
* 総務:会社の運営に関する業務全般をサポート

物流センター(倉庫)

物流センター(倉庫)では、物流6大機能(輸送・荷役・保管・包装・流通加工・情報管理)とそれに関わるすべての業務を担っています。

上記のように、物流センター(倉庫)内の6つの業務をスムーズに行うための「倉庫の管理業務」や輸出入関連業務(海貨・通関・フォワーディング)なども含まれます。

また、実際に荷物を運ぶトラックドライバーも物流になくてはならない職種です。

物流業界の仕事のやりがいとは?

物流業界で働く人の多くは、企業活動や人々の暮らしを根底から支えていることに使命感や、やりがいを感じています。

これまで物流活動というのは、常に問題なく行われていることが当たり前と考えられていました。社会活動の中で重要な役割を担っているにも関わらず、地味で目立たない存在だったのです。

コンビニやスーパーに商品が並んでいても、そこに物流業者の存在があることを意識する方は少かったはずです。

しかし、近年大きな地震や津波、台風による災害など痛ましい自然災害が頻発し、インフラに支障が出たことで、その影響力の大きさが浮き彫りになりました。コンビニやスーパーにものが並ばない状況を受けて、私たちの社会が物流に支えられていることを実感した方も多いでしょう。

さらに、コロナ禍による巣ごもり需要の増加でインターネット通販のニーズが高まり、必要なものが必要な時に届く「物流」の重要性が再認識されるようになりました。

物流の発展は、私たちの生活の利便性を上げ豊かにすることを意味します。人々の暮らしを支えているという実感を得ることができる仕事です。

最近は物流も大きく進化し、ITテクノロジーを活用したロジスティクスへの流れが進んでいます。これから5年、10年とさらなる飛躍を遂げる産業と予測されていますので、やりがいはもちろん、その魅力を知れば知るほど面白さを感じられる業界です。

物流業界の仕事に必要とされるスキル

前述したとおり、物流業界の仕事内容は、営業、バックオフィス業務、物流倉庫、トラックドライバーなど多岐にわたります。どの業務に従事するかで求められるスキルも大きく変わるでしょう。

ただ、物流業界の傾向として、予定通りに仕事が進まないことが多々あります。「荷物が届かない」「税関で止まっている」「トラックの事故」「渋滞」など、ハプニングやトラブルがつきものです。このような場面でも冷静に対処できる能力が必要です。

また、基本的に未経験でも歓迎される業界ですが、中には持っている資格や経験が、希望する業務で有利に働くこともあります。

例えば以下のようなものです。

* 倉庫内…フォークリフト運転技術講習修、倉庫での実務経験有り、倉庫管理主任者
* トラックドライバー:準中型免許以上の運転免許
* 輸出入や貿易に関する業務:通関士、貿易実務検定、物流管理士、語学力
* 経理…日商簿記検定試験の資格保持者、経理の実務経験有り
* 人事…人事・労務関係の実務経験

企業や希望する職種によって求められるレベルも異なりますので、実際に物流業界の募集要項を確認しておきましょう。
富士ロジテックグループ物流業界の仕事紹介】

物流業界の仕事に向いている人の特徴

物流業界は今後さらにIT化が進み、飛躍すると予測されています。この業界に向いているのは、成長意欲が高い人や、視野を広く持ちさまざまな分野の業界に興味を持てる人です。

コミュニケーション能力や状況の変化にたいする柔軟性、チームワークを保てる協調性のある人材も必要とされています。

資格や豊富な経験、高いスキルがあるのはとても素晴らしいことですが、未経験者でも物流を通して「社会貢献」や「暮らしを支えるサービスを提供する」ことに意識が向いている方は、物流業界で活躍できるでしょう。

ただ目の前の業務を行うのではなく、その先にある「物流の役割」にフォーカスできる人材が重宝されます。

まとめ

本記事では、物流の仕事内容ややりがい、必要スキルについて解説しました。
物流業界は、人々の暮らしを支えなくてはならない存在です。
どの業務に従事するかにより求められるスキルや資格は異なりますが、未経験でも歓迎される業界です。

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