物流企業の転職に、ハローワークを活用しようと考える方も多いでしょう。ハローワークは、求人を探す手段として身近な場所です。しかし、果たして物流企業の転職に有効なのか疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、物流企業への転職にハローワークを活用するメリット・デメリット、利用方法を解説します。
物流企業への転職にハローワークを使う4つのメリット
地域密着の求人を見つけやすい
1つめのメリットは、地域密着のため、地元の求人を見つけやすい点です。ハローワークは全国に拠点を持つため、都市部に限らず地方でも就職先を見つけやすい傾向にあります。
転職サイトやエージェントにはない、地元の老舗企業や優良企業に出会える可能性もあるでしょう。全国ネットワークを使って転職先を探せます。
社会保険完備の求人を選べる
2つめのメリットは、社会保険完備の求人を選べることです。
社会保険は、労働者を守るための保証制度(健康保険、厚生年金保険、介護保、労災保険、雇用保険)ですから、転職先を探す上で最低限の条件として挙げている方も多いでしょう。
ハローワークの求人は、社会保険を完備している企業でなければ掲載できません。
求人サイトでは、社会保険が完備されているかわからないこともありますが、ハローワークの求人ならいずれも各種社会保険を完備しています。
転職支援もしてくれる
3つめのメリットは、転職支援があることです。
ハローワークは単に求人を見つけるための場所ではありません。履歴書添削やビジネスマナー、キャリアプランのセミナーなども行われています。
「物流業界に転職したい」と相談すれば、希望条件からおすすめの会社を紹介してくれるなど転職支援が手厚いです。
必要な資格やスキルなどの相談もできます。やみくもに応募するより、希望条件を相談員に伝え紹介される企業を検討する方が、効率的です。
担当者が強要してこない
4つめのメリットは、担当者が就職を強要しないことです。
民間企業が運営する求人サイトやエージェントでは、クライアントである企業から掲載料をもらっているため早く就職を促す傾向が強いです。担当者の抱えるノルマによっては、微妙な求人でも勧めてくることがあります。
一方ハローワークは、国(厚生労働省)が運営しているため、ノルマや企業側からの圧力がありません。就職を強要しませんから、落ち着いて転職活動ができます。
物流企業への転職にハローワークを使うデメリット
次に物流企業の転職にハローワークを使うデメリットを解説します。
担当者ごとの対応に差がある
ハローワークで求人を探すデメリットは、担当者ごとの対応に差があることです。担当者によって親身になってくれる人もいれば、全く的外れなアドバイスをしてきたり希望の求人を紹介してくれなかったりする場合があります。
物流企業の知識がない担当者に当たってしまうと、有益な情報を得られません。
担当者があっていないと感じたら、担当を変えてもらうことも可能です。不安を感じる場合は、遠慮なく申し出ましょう。
求人票に画像が少なく、企業の雰囲気が分かりにくい
ハローワークは、求人票に画像が少なく、企業の雰囲気が分かりにくい点が大きなデメリットです。
民間の求人サイトであれば、会社の建物やオフィス内の画像が載っていることが多いため、なんとなく職場の雰囲気をつかむことができます。
しかし、ハローワークの求人票は、白黒の紙1枚であることが多く情報量が少ないことから、どのような職場かわかりません。
このようなケースでは、担当者に聞いたり自分でGoogle検索したりして、どのような会社なのか調べてみましょう。
【物流企業への転職】ハローワークにはブラック企業が多い?
ハローワークの求人はブラック企業が多いと言われています。「まともな求人がない」などの口コミもあり、不安を感じる方もいるでしょう。
悪評の理由は主に下記の3つです。
- 無料で掲載できる
- 求人掲載を断れない
- 掲載するにあたっての審査が緩い
ハローワークは営利目的で運営されているわけではありませんから、求人掲載は無料です。しかも、労働基準法に違反しているなどの明確な理由がなければ、基本的に掲載を断れません。
掲載するにあたっての審査も緩いため、中にはブラックと言われるような企業の求人も混ざってしまいます。
もちろん全ての企業がブラックというわけではありません。ただ、民間企業が運営する求人サイトと比較すると、ブラック企業にあたる確率が高くなってしまいます。
ハローワークで求人を探す際のチェックポイント
せっかく転職したのに「こんなはずじゃなかった」と後悔することになれば、また転職活動をやり直さなくてはなりません。
ハローワークの求人には、ホワイト企業もブラック企業も混ざっているため、企業を見分けるチェックポイントをご紹介します。
年間休日日数
まずは、休日がしっかり確保されているか確認しましょう。一般的に、週休2日で祝日も休みだった場合の年間休日日数は120日です。
120日以上と記載されている場合は、ホワイト企業の可能性が高いです。求人票に掲載されているはずですから、チェックしてみましょう。
もし記載がない場合は、ハローワークの担当者に尋ねると教えてもらえます。有休消化率なども含め、疑問点は企業に直接聞いてもらうこともできますから、相談してみるといいでしょう。
賞与の有無
次に賞与の有無も確認しましょう。同じ業界なのに、給与や年収が特別高いと感じる企業の多くは、賞与がありません。
年俸制を取り入れている企業もありますから、詳細をハローワーク担当者を通して確認しておきましょう。
求人掲載の日数と間隔
ブラック企業を見極めるために、求人掲載の日数と間隔をチェックするのも、重要なポイントです。
基本的にホワイト企業は職場環境が良いため、人がなかなか辞めません。求人募集の間隔も少ないです。
一方ブラック企業は人の入れ替わりが激しく、常に求人を募集している状態です。給与などの条件が良いにもかかわらず常に求人を掲載している場合は、要注意です。
ただ、業績が好調で事業拡大のため頻繁に求人募集を行っているケースもあります。応募の判断を行う際は、前項で紹介した休日や賞与の有無をチェックしてみましょう。
転職先の口コミ
気になる企業を見つけたら、Googleで口コミをチェックしてみましょう。
ハローワークの求人票は、企業側が印象よく作成しています。企業側も良い人材に来てほしいため、好印象を与える内容を書きますから、求人票の内容だけを見ていては、企業の本来の姿が見えません。
そこで、実際に働いた人の口コミをチェックすれば、どのような企業か確認できます。最近は、転職サイトの中に企業の口コミが書かれていることが多いため、容易にみることができます。
ブラック企業の場合は、悪い口コミが目立ちますから判断がつきやすいはず。応募を検討する際には、必ず口コミ評価をチェックしてみましょう。
疑問点は職員に聞いてみよう
求人票をみて転職先へ疑問点があれば、ハローワーク担当者に聞いてみましょう。例えば、必要な資格の横に「応相談」とある場合、自分の条件でも応募できるかどうか、担当者から企業に尋ねてもらうことができます。
また、長く勤めている担当者であれば、ある程度求人の情報を把握していることが多いため、聞けば教えてもらえることも多いでしょう。
前述したようにハローワーク職員にはノルマがありませんから、情報を取り繕うようなことはありません。離職率が高い企業の場合教えてくれる可能性も高いため、気になる求人があれば、まず担当者から情報を得ましょう。
ハローワークだけでなく他の就職支援サービスも併用しよう
ハローワークは身近で便利なサービスですが、転職活動では可能性を広げるため民間の就職支援サービスも併用しましょう。
例えば、リクルートエージェントなどの転職サイトは、非公開求人も多く企業の情報をしっかり得ているため効率的に活動できます。また、求人掲載にあたっての審査が厳しく、ブラック企業に当たる確率が低いです。
物流企業に詳しい担当者もいますし、希望条件にマッチした求人と出会える可能性も高まるでしょう。面接の段取りや諸条件を企業と交渉してくれますから、一人で転職活動を進めるよりは心強いです。
まとめ
本記事では、物流企業への転職でハローワークを活用するメリット・デメリットを紹介しました。
国が運営するハローワークは無料で手軽に利用できるため便利なサービスですが、ブラック企業が混ざっている可能性があります。一方で民間の求人サイトや転職エージェントは、掲載するにあたっての審査が厳しく、企業を厳選していることがメリットです。
転職では多くの求人の中から自分に合った企業を見つけることが大切ですから、どちらも併用し進めることをおすすめします。
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