昨今、転職市場では、ECの活況に比例して成長している物流業界が注目を集めています。新型コロナウィルスの影響により、採用を見送る企業が多い中、さらなる飛躍が予測されている物流業界では積極的に採用活動を行っています。

単に「物流=トラック」は、もはや古い認識と言えるかもしれません。もちろんトラック配送は物流の要ではありますが、今や「物流会社」に求められる役割は「物を運ぶ」だけではありません。いわゆる「ITを活用したロジスティクス」として進化している業界です。そのような流れを受け、最近では「物流業界へ転職したい」と考える方も増えてきました。

とはいえ「物流業界へ転職するために必要な資格は?」「畑の違う業界からの転職って大丈夫?」などの疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、物流業界の魅力と必要な資格やスキルを紹介していきます。

物流業界の魅力

物流業界は、水道・電気と並ぶ社会的インフラとなる業界です。物流がなければ経済は回りませんし、私たちの生活にも支障をきたしてしまいます。社会や生活になくてはならない物流業界ですが、いわゆる体育会系的な印象もあり一歩踏み出せない方も多いでしょう。

そこで、物流業界の印象が大きく変わる魅力を4つ紹介します。

物流はなくならない業界

時代の流れやモノの流れが変わったとしても、物流業界はなくなりません。食材やさまざまな製品が私たちの手元に届くのは、物流があるからこそです。

医薬品などを扱う製薬会社も、物流業務を物流企業へ委託(※3PL)しています。物流業界はものを運ぶだけではなく、ものの管理や価値を高めるための加工などさまざまな役割を担っているのです。

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※3PL(サードパーティーロジスティクス)とは物流業務の一部または全てを第三者へ委託すること

EC市場の拡大で将来性がある

物流業界が飛躍的に伸びている背景には、EC市場の拡大があります。新型コロナウィルスの影響で巣ごもり需要が高まり、ネット通販の利用が拡大しました。

ネット通販の商品を届ける役目は物流業界にありEC市場の活況、需要の高さから見ても将来性のある業界です。

3PLやSCMのニーズが高まり求人が多様化

1つの商品が消費者の手元に届くまで、いくつもの企業が関わっています。原材料の調達から工場で作られた製品を各地の卸売企業へ運ぶなどの過程で、物流が発生します。

以前まではそれぞれが独立した物流と捉えられていましたが、効率が悪く無駄なコストが発生するなどの課題が多くありました。

そこで登場したのがSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)です。SCMは、商品が消費者の手元に届くまでの企業連鎖を総合管理し、全体の最適化を図ることを目的としています。

原材料の調達から、製造、販売までを各社が協力し、在庫の削減、リードタイムの短縮など物流を効率化し費用対効果を高める動きが活発化してきました。

それとともに、それらをトータルで請け負う3PL(サードパーティーロジスティクス)のニーズも拡大。物流業界では、顧客の課題に応じて、物流のさまざまな業務を一括で請け負うロジスティクスが主流となっています。

このことから物流業界の求人は多様化。倉庫業務だけではなく、物流効率を高める企画営業や倉庫の効率化を図る情報管理など、多様な求人が見られるようになりました。

これまで物流とは全く関係のない業界で培ってきた経験を物流業界で活かす転職者も増えています。

地方にも求人がある

物流は日本各地、あるいは世界までものを届ける仕事です。各地に営業所を持つ物流業者も多く、地方にも多くの求人があります。

都心から離れ地方に引っ越して仕事をすることもできますし、地方にいながら大企業の業務に関わることも可能です。

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物流業界転職で重視される資格・スキル

次に物流業界への転職で有利な資格やスキルを紹介します。

倉庫作業/管理系の業務

まずは倉庫作業・管理系の資格を紹介します。これらの資格があれば、物流業界の経験がなくても採用条件が有利に働くことがありますのでおすすめです。

フォークリフト運転技能

倉庫でフォークリフトの運転に必要

危険物取扱者

危険物の貯蔵や取り扱いができる

自動車免許

大型、中型、大型特殊、けん引があると有利

消防設備士

消防に関する設備の点検や整備を行うために必要

運行管理者

輸送トラックなどのドライバーの運行計画を立てるのに必要

通関士

輸出入の通関手続きを行える国家資格

ロジスティクス管理

物流の管理・運営に関わる資格、中央職業能力開発協会(JAVADA)が実施

倉庫内の企画・生産・販売計画・在庫状況に関わる管理者向け

ロジスティクスオペレーション

物流センターで荷役・保管・包装・流通加工・輸配送管理業務に関わる方向け

物流技術管理士

社団法人日本ロジスティクスシステム協会が実施する物流管理者および物流技術者に必要とされる物流・ロジスティクス全領域にわたる専門知識、マネジメント技術を習得する資格

物流倉庫ではフォークリフトや大型車が行き交い、危険が伴います。事故を未然に防ぐためにも多くの従業員とコミュニケーションを取り、周囲に気を配れるスキルが必要です。

また、倉庫業務ではコツコツとした細かい作業を正確にこなせるスキルがある方も重宝されます。小さな間違いや単独行動が大きな事故やミスに発展することがありますので、協調性があり、責任を持って取り組める方が求められます。

バックオフィス系の業務

物流業界では一般的なバックオフィス業務の求人も豊富です。転職であると有利になる資格を紹介します。

MOS資格 Microsoft Officeのスキルを証明してくれる資格
日商簿記 年間約60万人もの人が受験している人気資格で営業活動の記録・計算・整理を行う経理の基本スキルを証明できる

経理へ転職なら2級以上が有利になる

秘書検定1級 人と接する多くの仕事において活かせるスキル

1級は難易度が高い

ビジネス会計検定 財務諸表の構成や作り方などビジネスに必要な会計や財務の知識を身につけられる
給与計算実務能力検定 所得税や住民税といった税金や、社会保険など給与に関係する知識を学ぶ
英語スキル 貿易事務で活用できる

バックオフィス業務では正確さとスピードが求められますので、日々のルーティンワークを責任持って取り組める方が向いています。

人事でも経理でもバックオフィス業務とはいえ、多くの部署とやりとりしながら業務を進めていくためコミュニケーション能力は必須です。

まとめ

本記事では、物流業界の魅力と転職に有利になる資格・スキルを紹介しました。物流業界は今、注目の業界です。物流センターはITを活用した自動化が加速し、大きく変化しています。

多くの企業が物流業務を最適化する方向へシフトしていますので、物流を戦略的に捉え提案していく営業部の求人も増えています。

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