事業を運営していく上で重要な書類となる契約書は、適切に保管・管理する必要があります。しかし、事業が拡大してくると「参照したいときに見つからない」「保管する場所がない」「そもそもどうやって整理したらいいかわからない」といった問題が多くなる企業も少なくありません。

契約書は法律で一定期間の保管が求められていますので、煩雑になると大きな不利益が生じる恐れもあります。

そこで、近年注目されているサービスが「書類保管サービス」です。今回は、契約書の保管でありがちな問題や適切な保管方法を解説し、当社が提供する書類保管サービスを紹介していきます。

契約書の保管でありがちな問題

契約書の保管で多くの企業が抱えることの多い問題を紹介します。

参照したい時に見つからない

「急いでいる時に限って必要な契約書が見つからない」
「契約書を探すだけで時間を消費する」

このように参照したいのに見つからない問題は、多くの企業が抱えている悩みです。「担当者しか契約書の保管場所がわからない」など仕事が属人化してしまうケースも多く、このままでは機会損失を招く恐れがあります。

とは言え、契約書のような大事な書類の保管場所を全社員が把握することは難しいでしょう。しかし、必要な時にすぐに参照できる体制である事が理想です。

保管ルールが部門ごとに異なる

契約書の保管ルールが部門ごとに異なることもよくある問題です。保管ルールが統一されていない状態では、重複や紛失のリスクが高まります。

契約書は、自社で基準やルールを設け一貫した管理を行うのが一般的です。しかし、急激に成長した企業や人の出入りが激しい部門では、契約書の管理が煩雑になりやすく紛失や誤って破棄するなどの問題が生じることがあります。

保管スペースが圧迫される

大量の書類が社内を圧迫してデッドスペースが生まれている企業も多いのではないでしょうか。書類を保管するスペースは無限ではなく限りがあります。そしてそのスペースにも場所代がかかっています。

本来であれば事業のために有効活用できるスペースも、書類で埋まって何も活用できていない…と悩む企業も少なくありません。

管理台帳への記入や更新に漏れが出る

契約書管理が不十分だと、管理台帳の記入や更新漏れが生じる恐れがあります。管理台帳とは、契約書ごとに、契約内容や原本保管場所、電子データファイルなどの情報をまとめたものです。

契約書の重要なデーターベースとなる管理台帳に漏れが生じると、取引先と何らかのトラブルが発生した際に対応が遅れ大きな損害を被る恐れがあります。

また、記入漏れが原因で目的の契約書が見つからなければ、管理台帳をつけている意味がありません。結局無駄な業務が発生し、業務効率の低下につながります。

紙が劣化してしまう

紙の契約書は適切な管理を怠ると劣化してしまいます。

長期間保管した書類が変色し文字が薄くなって読めなくなることがありますが、これは紙の原料である木に含まれる「リグニン」という成分が原因です。

リグニンは紫外線に弱く、長時間日光に当たると変色します。また、湿度が高い時期は紙にカビや害虫が発生し劣化することもあります。

オフィスや自社倉庫の保管は、紙の保管にあった環境や湿度に保つことが難しいため、長期間の保管は劣化や損傷するリスクが高くなります。

契約書の保管方法

ここからは契約書の保管方法について解説します。

紙の保管方法は主に下記の2つです。

    1. ①自社で保管する
    1. ②外部委託で保管する

それぞれ詳しく解説します。

①自社で保管する

1つめは「自社で保管する」というもっとも基本的な管理方法です。契約書をファイリングして社内のキャビネットに保管している企業も多いでしょう。

自社で管理するメリットは、参照したい時にすぐに契約書原本にアクセスできることです。

一方で、前述したように適切に管理できなければ探し出すのが困難で、紛失や劣化する恐れがあります。また、保管するスペースが必要で管理コストが高くなることもデメリットです。

②外部委託で保管する

2つめは「外部委託で保管する」方法です。自社では管理できない書類を外部倉庫に預け、管理業務を委託することで業務負荷を軽減できます。特に、年に数回しか参照しないが廃棄できない書類や、保存義務のある書類については外部倉庫の利用が最適です。

外部倉庫を利用すれば、自社のスペースを有効活用でき、無断での持ち出しや紛失等のリスクも低減できます。機密性の高い文書は、24時間365日警備されているセキュリティ対策が万全な倉庫を選べば安心です。万が一の災害に備えた、BCP(事業継続化計画)への対応にもつながります。

外部倉庫を利用するデメリットは費用がかかることです。しかし、文書を自社で管理できずコア業務に影響が出ている場合は、コストをかけてでも利用する価値があるでしょう。

外部倉庫の利用は業務効率化だけではなく、内部統制やコンプライアンスの強化、経営管理的な目線で考えても非常に効率的です。

富士ロジテックホールディングスの文書保管サービス

当ブログを運営する富士ロジテックホールディングスでは文書の保管サービスを提供しています。ここからは当社のサービスの特徴を紹介します。

物流網を活かした迅速な配送

当社では、「すぐに書類を確認したい」「急に書類が必要になった」という場合も首都圏なら当日配送が可能です。
※首都圏でも一部当日配送が不可な地域があります。

オフィスの延長のような使い勝手をご提供するため、首都圏なら専用車両による即日配送ができるよう万全の体制を整えております。地方エリアでも翌営業日〜翌々営業日配送に対応可能です。

物流企業ならではの配送スピードで、預かった文書を迅速にお届けしています。

金融機関や官公庁の文書保管の実績も豊富

当社では、金融機関や官公庁の文書保管の実績も豊富です。長期に渡る経験と実績で文書・書類保管サービスは300社を超えるお客様にご利用いただいております。

文書保管サービスを開始してから、機密文書の取扱いに厳しい金融機関や官公庁、民間企業のオフィスに至るまで幅広い業界の文書を保管しております。中でも金融機関の帳票類は、400坪の倉庫で10年以上保管を続けています。

機密文書の保管・処理においては、万全のセキュリティ設備と体制を整え管理します。消火設備、耐震性に優れた倉庫での保管により、安心・安全な防災体制を実現しています。

専用システムによる文書管理の適正化

お預かりした文書は専用システムで一覧化できます。検索や取り出しも簡単で、法定保存文書の保存期間管理も容易なため、文書管理にかかるコストを大幅に削減可能です。

組織や担当者変更に影響されない管理体制を構築できますので、属人化で悩む企業におすすめです。

文書の電子化にも対応

当社の保管サービスは、文書のスキャニング・電子化にも対応しています。専門業者のもとでスキャニングを実施し、スキャニングを終えた文書箱を廃棄期限までお預かりしています。

書類を電子化すれば、押印や確認による出社が不要になり、ペーパーレスな環境整備が可能です。これにより在宅勤務の推進や採用など、育児・介護をしながらの新しい働き方も実現できます。

富士ロジテックホールディングスの文書保管事例

最後に、当社でよくお預かり登録頂く書類の例をご紹介します。

その他書類マニュアル、図面など

経理系書類 会計監査報告、仕訳帳、現金出納帳、固定資産台帳、売掛帳、買掛帳、請求書、注文請書、見積書、源泉徴収簿など
労務系書類 健康保険・厚生年金保険・雇用保険等に関する書類、賃金台帳、健康診断関連の書類他、従業員に関する書類など
総務系書類 事業報告、産業廃棄物処理関連書類、社規・社則、株主名簿、議事録、登記・訴訟関係書類、社報・社内報、重要刊行物など
その他書類 アンケート用紙、カルテ他、調査票など

書類を預かるだけではなく、お客様より不要と判断された書類は、無開梱のまま弊社の機密文書溶解処理サービスで溶解処理を行い廃棄も可能です。溶解証明書を発行いたしますのでISO 14000(環境マネジメント)取得企業様にも最適です。

このように様々な書類のお預かりから廃棄まで一貫したサービスを提供しています。

まとめ

本記事では煩雑になりがちな文書の保管方法について解説しました。紙は保管スペースが必要でコストもかかります。自社で保管すれば必要な文書をすぐに確認できることがメリットですが、適切に管理されていることが大前提です。

日々の業務に追われ管理体制が煩雑になれば、「書類が見つからない」「紛失した」などの問題が生じます。また、社内スペースを圧迫する、紙が劣化するなど悩みは尽きません。

そこで当社のような外部倉庫へ預けることで、本紙管理業務から解放されます。コア業務に集中できるようになり、社内スペースも有効活用できるでしょう。

このように、物流業者の倉庫はただお客様の荷物を預かり配送するだけではなく、文書の保管でも活用されています。今後も高まる物流施設活用の多目的ニーズに柔軟に対応することが、これからの物流業界に求められています。

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