物流企業にかかわらず多くの企業が取り入れている三現主義。さまざまな現場で「思い込みで行動せず三現主義で行動しましょう」といわれることも多いのではないでしょうか?

しかしこの三現主義の本来の使い方や目的を、曖昧に捉えている方も少なくありません。そもそも三現主義の意味や内容がわからないという方もいるでしょう。

そこで本記事では三現主義の意味や重要性、使い方を解説し、5ゲン主義についても紹介していきます。

三現主義とは?

三現主義とは、「現場」「現物」「現実」の3つの現を大事にする考え方です。必ず現場に行き、現物を手に取り、現実を自分の目で見て確認することを重要視しています。

机上の空論ばかりの議論を繰り返しても、現場とかけ離れた判断になることが多く、特に中小企業では経営を揺るがす大きな事態に発展することも少なくありません。

皆さんも色々な場面で「上は現場を全然わかっていない」と不満の声を聞いたことがありませんか?

これは管理者や経営者が現場に一切足を運ばず、卓上だけで判断してしまうことが原因です。立場や知識があるからといって思い込みで捉えず、現状をしっかり直視しなければならないという大事な教訓が三現主義なのです。

特に現場で問題や不具合が発生した場合は、直ちに三現主義で行動すべきです。部下からの報告は、曖昧で抽象的なものが多く真の原因がわからなくなるケースも少なくありません。

本来の原因ではない報告が上がることもありますから、現場に行って現物を手に取り現実を確認することで、データだけでは見えない問題を的確に捉えることができます。

トヨタとホンダに見る三現主義の使い方

日本を代表する製造業である「トヨタ自動車」や「ホンダ」は、三現主義を徹底し大きな成果をあげている企業です。

トヨタ自動車といえば、「異常が発生したら機械がただちに停止して、不良品を造らない=自働化」や「必要なものを、必要なときに、必要な数だけつくる=ジャストインタイム」が有名ですが、この考えにおいても三現主義が使われています。

トヨタ自動車の創設者である豊田喜一郎氏は「現場で考え、研究せよ」という言葉を残しました。この言葉には、「全ては現場にあり、現場から生まれたアイデアで課題を解決していく」という意味が込められています。

また、本田の創始者本田宗一郎氏も常に現場を大事にしていたことで有名です。「現場・現物・現実」を社員に徹底させ、現実的に問題解決を図るスタイルを企業全体で貫いていました。

近年では五ゲン主義も登場

近年では、三現主義に「原理」「原則」を加えた五ゲン主義も登場しています。原理とは、物事を成り立たせるための法則、メカニズムのことです。原則とは、基本的な規則や決まり事を指します。

三現主義では、導き出された判断が非現実的なこともあります。そこで、原理からかけ離れていないか、原則と異なることが発生していないかに基づいて物事を捉えることで、根本的な対策・解決策を図ることができます。

物流業における三現主義・五ゲン主義

昨今物流システムが進化し、TMS(輸配送管理システム)やWMS(倉庫管理システム)などによって、倉庫の進捗情報やドライバーの現況などがリアルタイムでわかるようになりました。

しかしいくらシステムでさまざまな情報を得られるからといって、現場を知ることもなく数値やデータだけで判断すると、ミスや大きな事故につながる恐れがあります。物流現場こそ管理者や経営者が現場を訪れ、現物に触れ、現実を確認することが大切です。

例えば、現場から不良品や破損の連絡があったとき、必ず三現主義で商品を確認し、原理原則に基づいて問題を明確化する必要があります。三現主義を怠ると、同じ問題が繰り返し発生し、顧客の信頼を失うことにもなりかねません。

数字や現場担当者の報告だけで判断せず、現場を知ることが重要なのです。

三現主義・五ゲン主義はもう古い?

情報化社会の現代では、便利なツールで可視化・数値化が可能になりました。特に最近は新型コロナウイルスの影響もあり、リモートやデータに頼る状況が続いています。

センサーカメラを設置したり動態管理で稼働状況を把握できるシステムを使えば、現場に行かなくても従業員の様子がわかりますし、適度な緊張感を与えることも可能です。会わずとも仕事が進められるようになり、現場に足を運ぶ必要性を感じなくなった方も多いのではないでしょうか。

しかしどれだけ素晴らしいシステムを使い、マニュアルやルールを制定してもそれらを動かし、守るのは「人」です。人には感情があるためロボットのようにいきません。

  • 下から上がってくる報告は本当に正しい情報なのでしょうか。
  • その判断は過去の経験や情報をあてにしていませんか?

スピードを重視するあまり、三現主義をおろそかにしてしまうと、想定外の事態に発展する恐れもあります。

だからこそ先述したように経営者や管理者は、現場に足を運び現物を見て現実を確認することが大切なのです。会議室で判断するのではなく、現場に行き、現場目線で現場の人間と価値観をすり合わせ、原理原則(五ゲン主義)に基づいて判断することを意識しましょう。

まとめ

本記事では三現主義について解説しました。
スキルやノウハウが高まると、これまでの経験を活かし、わずかな情報から想像力を膨らませて判断しがちです。

とはいえ、全ての情報は現場にあります。トヨタやホンダが今も世界の第一線で経営成果を挙げているのは、三現主義を徹底しているからです。

デジタル化が進む現代は、つい数値とデータだけで分析してしまいますが、現場へ足を運んで初めて気づく課題もあります。そこから新しいアイデアが生まれる可能性もあるでしょう。

三現主義、そして五ゲン主義はさまざまなビジネスで有効な考え方です。

当ブログを運営する富士ロジテックホールディングスでも、三現主義を実践しています。社長が現場を訪れ気軽に社員と話している光景は、当社では珍しいことではありません。現場の声を聞き、現場から生まれたアイデアを吸い上げ、実行に移しています。

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