物流業界への転職を考えていても「今の自分の年齢で採用されるだろうか」「転職市場では不利になるのでは?」と不安を抱えている方も多いでしょう。

これまで転職市場では「35歳の壁」という年齢の限界が囁かれていましたが、経験とスキルを持っているミドルシニア層を採用する企業も増えてきました。特に人手不足の物流業界では、中途採用を意欲的に行う企業が増加中です。

本記事では、物流業界への転職に年齢の限界はあるのか?リアルな話や必要なスキルなどを解説します。

物流業界への転職に年齢の限界はある?

冒頭でもお話ししましたが、物流業界は深刻な人手不足が課題となっており、ミドルシニア層を採用する企業も増えています。

また、シニア層を積極的に採用しようとする動きもあります。業界問わず、50代以上の再雇用が進んでいることも影響していると考えられます。

特にトラックドライバー職や倉庫作業では、主にドライバーや現業部門で、50代以上の人材でも採用されています。

総合職や将来の管理職候補だと30代までが多い

最近では、大手メーカーの早期退職やリストラによって30代後半~40代の働き盛りの優秀な人材が転職マーケットに流出しました。

このような時代の流れによって、年齢で転職の可能性が制限されることは減っています。

しかし、総合職や営業などオフィス系への転職、管理職を視野に入れた採用の場合は、20代~30代でないと難しい場合も多いです。

物流業界の現状

物流業界は、EC(ネット通販)の普及と拡大による荷物量の増加から市場規模は年々拡大し、需要も増加しています。

しかし、深刻な人手不足、小口多頻度化への対応など、多くの課題を抱えており、拡大し続ける需要に対応しきれていないのが現状です。

人手不足

前述したように物流業界の人材不足は、需要拡大に比例して深刻化しています。

特にトラックドライバーや倉庫スタッフは「力仕事」「長時間労働」など、労働環境に関してネガティブなイメージがあるため、若手のなり手が減少傾向にあります。

また、総務や営業などのオフィス業務も人材不足が顕在化しており、多くの企業で人材確保を迫られている状況です。

そこで多くの企業では、中途採用やキャリア採用、女性にも働きやすい環境づくりなど、人手不足脱却のための取り組みを積極的に始めています。

消費者物流の再設計

ポストコロナに向けて多くの小売業がECへと参入し、消費者のニーズも多様化。少子高齢化や在宅勤務など消費者のライフスタイルが進化しています。

これまで店舗で直接購入していたものを、通販の利用に切り替えた消費者も多く見られます。このように、消費の形態が変われば、自ずと必要とされる物流にも変化が必要です。

業務が多頻度小口化しており、消費者が求める利便性に応えるには、物流業務そのものの再設計が求められます。

自社の強みを活かした物流のブラッシュアップが、経営においてますます重視されています。

IoTやAIの導入による力仕事の削減

物流業界といえば、倉庫業やトラック運送といったイメージが強い業界ですが、最近では、AIやloTを活用した倉庫も登場し、機械化が進んでいます。

物流現場の省人化、効率化を実現するには、最新技術を活用した自動化の推進が欠かせません。人間の作業の一部がロボットに変わるだけで、現場の生産性は大きく向上します。

「物流業界=力仕事」というイメージが払拭されれば、老若男女問わず応募しやすくなるでしょう。

物流企業への転職を検討中で、体力的な心配がある方は、その企業の倉庫にどのようなシステムや技術が活用されているかも確認してみてください。あなたの持っている倉庫のイメージが大きく変わるかもしれません。

【年代別】物流業界への転職に必要なスキル

物流業界の仕事は、倉庫作業・管理、トラックドライバー、オフィス業務、貿易など多岐にわたります。転職に必要なスキルの比較対象は、その企業で働く同年代の社員であることがほとんどです。

転職の場合は即戦力やこれまでの経験が重視されるため年相応のスキルを身につけておく必要があります。そこで本項では、物流業界の転職に必要なスキルを年代別に紹介します。

20代

20代前半は社会経験が少なく、履歴書に書くことがないと悩む方も多いでしょう。企業が20代に求めているのは、経歴よりもポテンシャルの高さです。

培ってきた経験よりは「コミュニケーション能力」「成長意欲」「ビジネスマナー」「PCスキル(オフィス業務の場合)」など基本的な部分が重視されます。

30代

30代は社会人として、ある程度実績や経験を積み、すでに管理職を見据えたポジションに就いていることも珍しくありません。

希望する職種によっては、即戦力を求められるため、その仕事に精通していたり関連する業務で実績を挙げていることが、採用ポイントとなります。また、チームを率いて実績を残したことがあるなど、マネジメント能力も高評価です。

とはいえ、まだまだポテンシャルも考慮される年代ですから、転職でも採用される確率は高めです。企業の将来を担える力があるか?という部分が重視されます。

40代以降

40代以降になると求められる能力や期待されることが増えていきます。この年代は、様々な分野での豊富な実績を持った人材が多いため、即戦力になることを期待されます。

スキルを裏付ける実績も必要となる年代です。特に人材育成能力、マネジメントスキルはアピールポイントになります。

異業種からの転職では、物流企業で活かせる専門性や、違う環境でも能力を発揮できる柔軟性・応用力があると高評価です。

異業種からの転職でない場合は、物流業界に関する深い知識と培ってきた経験が必要。過去の実績だけではなく、今後の物流業界の動向まで見据えどう貢献できるかを理論的に語れる人材が重宝されます。

富士ロジテックホールディングスでは中途採用も積極的に行っています

ここまで、「物流業界の転職に年齢の制限はあるのか?」について解説してきました。

物流業界は社会貢献性の高い業界です。最近は、EC市場の拡大や災害時のライフライン確保など、注目されることも多く、今後も需要が見込まれる成長産業です。

転職では、年齢よりもご自身の経験や成長意欲が重視される業界ですから、30代や40代の転職も大歓迎です。スキルや実績を活かしてキャリアアップできるチャンスも溢れています。

当ブログを運営する総合物流企業「富士ロジテックホールディングス」でも、中途採用やキャリア採用に積極的に取り組んでいます。

物流に興味がある方は、ぜひ一度、弊社の採用サイトをご覧ください。

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